音読1
- studiosnz
- 2006年9月18日
- 読了時間: 2分
2006.09.18(Mon)

今日は、音読についてです。
音読というのは、声に出して読むことです。
本棚でもご紹介しました斉藤孝氏が「声に出して読む日本語」を提唱したことは皆さんもよくご存知だと思います。
それ以前からも、国語教育界では、音読には力を入れてきました。斉藤氏の提案のように暗証するところまでは行かなかったかもしれませんが。とにかく、教室で音読をしなかった人はいないのではないでしょうか?では、音読にはどのような意義があるのでしょう?
音読は、日本語を体で読む活動です。目で文字を読み、口で発声し、耳で聞く。体を通して日本語を体感し、身につけていくのです。市毛勝雄氏は
「上手に音読する必要があるのは、気分を表現するためではなく、よりよく理解するためだからである。なによりも、文字という記号の固まりを言葉としてときほぐすのは、音読が最良の手段なのである。」
と述べています。
また、小さい子どもの場合は、音読のほうが黙読よりも読みの速度が早いという報告があります。内容理解についても、四年生が音読から黙読への移行時期とみられています。つまり、四年生以前は、黙読よりも音読をしたほうが、内容を理解しやすいとうことです。
一般に、一年生から三年生は、読みを学ぶ時期であり、この時期は音と字とを合致させていく練習をします。そして、音読によってそれらを確認をするのです。四年生以後は、学ぶ為に読む時期です。多量に読むことが大切な練習になります。大量の情報を読みながら処理していくという読み方に移行しますので、黙読の方が内容理解にするようになるのです。
ですから、低学年の間は、音読の練習は大変重要だと言えます。さらに、海外で学ぶ子供たちにとっては、高学年以上になっても「日本語を発声する事・自分の話す日本語を聞くこと」は大切だと思います。なぜなら、日本語を発声する機会が少ないからです。また、日常会とは違った文体に触れるチャンスでもあるからです
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